「美容室のカラーでかゆみが出た」「顔まわりが赤くなってしまった」
そんな経験はありませんか?
ジアミンアレルギーによる刺激や炎症で、「もう染められないかも」と感じている方が年々増えています。
しかし、白髪をそのままにしておくのもつらい——そんなお悩みを抱える方のために、今回は美容師の立場から市販で買えるノンジアミンカラーのおすすめ商品を紹介します。
アレルギーが心配な方でも安心して使える製品を、実際に購入・使用して検証しました。
目次
市販で買えるノンジアミンカラーとは?
最近のドラッグストアでは「ジアミン不使用」「ノンジアミン」と表示された白髪染めが増えています。
これは、アレルギーの原因物質であるパラフェニレンジアミン(PPD)などを一切含まないタイプの染毛料。
さらに、過酸化水素水やアルカリ剤といった刺激成分を含まないものも多く、頭皮への負担を軽減できるのが特徴です。
つまり、ノンジアミンカラーはこんな方におすすめです👇
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美容室カラーでかぶれた経験がある
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敏感肌・乾燥肌で頭皮トラブルを起こしやすい
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自宅でも安全に白髪をケアしたい
美容師が実際に買って試した「市販ノンジアミンカラー」4選
市販のノンジアミンカラーは数が増えたとはいえ、実際にどれを選べばいいのか迷ってしまう方も多いと思います。
「パッケージには“低刺激”“アレルギー対応”と書いてあるけど、本当に安全なの?」「どのタイプが一番白髪が隠れるの?」そんな疑問を持たれるのも当然です。
そこで今回は、実際にドラッグストアで4種類の市販ノンジアミンカラーを購入し、染まり具合や使用感を徹底検証しました。
それぞれの特徴や仕上がりの違いを明確に比較し、「どんな人におすすめできるのか」「注意すべきポイントは何か」を具体的に解説していきます。
① 資生堂プリオール カラーコンディショナー
タイプ:カラートリートメント
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シャンプー後に塗って5分でOK
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使うたびに少しずつ色づくタイプ
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ダメージが少なく、トリートメント効果あり
白髪を自然にぼかしたい方に最適。
ただし、1回でしっかり染まるタイプではないため、数回繰り返して使うのがおすすめです。
仕上がり:明るめのブラウン系。白髪がほんのりなじむナチュラルカラー。
② 花王 ブローネ ヘアマニキュア
タイプ:ヘアマニキュア
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髪の表面にコーティングして色をのせる
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ダメージがほぼゼロ
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専用櫛付きで使いやすい
髪全体を黒っぽく落ち着かせたい方におすすめ。
ただし、汗や雨で色がにじみやすいため、塗布時には注意が必要です。
仕上がり:ダークブラウンというよりは、自然な黒に近いトーン。
③ 花王 ナチュリラ(リライズ)
タイプ:メラニン型染料(ジヒドロキシインドール)
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空気に触れて自然発色
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アレルギー・敏感肌向けの処方
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ジアミン・過酸化水素・アルカリ剤すべて不使用
安全性を最優先したい方に◎。
明るさやカラーバリエーションは少ないものの、地毛のような自然な黒髪色を再現できます。
仕上がり:自然な黒髪感。匂いも少なく使いやすい。
④ マロンマインドカラー
タイプ:お歯黒式白髪染め(鉄+タンニン反応)
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植物性染料と鉄の化学反応で発色
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一度でしっかり染まる
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肌刺激が極めて少ない
とにかく黒く染めたい方におすすめ。
1剤・2剤を使う2ステップ方式で少し手間はありますが、ジアミン不使用でも高い染毛力を持つ市販品です。
仕上がり:深い黒。白髪を完全にカバーしたい方向け。
注意点:ノンジアミンでも「使い方次第で」リスクはあります
ノンジアミンカラー=アレルギーゼロではありません。
染料の種類によっては、**繰り返し使用による“遅延型アレルギー”**を起こすケースもあります。
使用頻度の目安
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基本は 月1回(4週間に1度)まで
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多くても 2週間に1回まで
敏感肌の方は、必ずパッチテストを行いましょう。
また、ノンジアミンカラーを何度も重ねると髪の表面に色素が蓄積し、光の反射を失って重たい印象の髪になることがあります。
美容室カラーとの併用で「理想の仕上がり」をキープ
市販のノンジアミンカラーは手軽で安全ですが、美容室でのカラー施術に影響を与えることも。
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染料の重なりで色が入りにくくなる
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明るくしたくてもトーンアップできない
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髪が硬く・重たく見える
美容室カラーのクオリティを保ちたい方は、
「自宅:市販ノンジアミンカラー(月1回)+美容室:ノンジアミン専門カラー(2ヶ月に1回)」
といった併用スタイルがおすすめです。
まとめ|「安全」と「仕上がり」のバランスを見極めよう
市販のノンジアミンカラーは、アレルギーや敏感肌の方にとって心強い味方。
しかし、その安全性の裏には色味の制限やデザイン性の制約があることも事実です。
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とにかく安全に白髪をカバーしたい → ナチュリラ・マロンマインドカラー
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自然なブラウンで優しく染めたい → プリオール
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ツヤと補修効果を重視したい → カラートリートメント
そして何より大切なのは、頻度と使い方を守ること。
肌に異常を感じた場合は、すぐに使用を中止し、皮膚科を受診してください。

