ノンジアミンカラーのカテゴリーの中でトリートメントカラー(塩基性カラー)というものがあります。
市販品として販売もされていることから比較的聞き覚えがあるワードかと思います。
施術の提案を行う上で、このトリートメントカラーを提案することがあるのですがお客様からは否定的な意見が上がることが多いのです。
そんな方には『トリートメントカラーでも白髪は十分に染まりますよ。』とお応えさせていただいております。
ちょうど先ほど終えたお客様がトリートメントカラーでの施術でした。
いかがでしょうか?
このくらい染まってくれていれば1ヶ月間隔で染めている方は十分な仕上がりだと思います。
市販のシャンプー剤はよくないと言われるように、市販のトリートメントカラーも実は白髪染めには有効ではありません。
本日はそんなお話をしていきます。
目次
トリートメントカラーで白髪は染まらない?
今回ご紹介させていただくお客様は1.5ヶ月に1回ほどのペースで3年ほどトリートメントカラーを使用して白髪を染めています。
ちょうどチラホラと目立ち始めてきたタイミングですね。
白髪を染めた後の状態
初めはジアミンアレルギーに悩まれていて染めることを諦められていらっしゃいましたが、トリートメントカラーを使用すれば白髪もここまで綺麗に染まります。
そして今回はライトナーを併用して使用しているので、黒髪の多いバックの部分も明るさも自然につながっていることがわかると思います。
右側
このようにトリートメントカラーを使用していても白髪はしっかりと染めることができます。
では詳しく解説をしていきましょう。
市販品のトリートメントカラーで白髪が染まらない理由
そもそも市販されているトリートメントカラーは白髪をしっかりと染める目的では作られていません。
販売するための規定に沿って作られているので、美容室で取り扱うものよりも色素濃度は薄く設定されています。
また、トリートメントカラーで白髪を染める際にはアルカリ剤の使用がかなり需要になりますが、市販品には含むことができません。
塗り方や時間の置き方もコツがある
どのように塗るのか?また時間を置くのか?によっても仕上がりは大きく左右されます。
トリートメントカラーの場合、白髪を覆い隠すようにたっぷりと塗っていく必要があります。
当たり前ですが根元部分にしっかりと付いていなければ染まりません。
そして、時間を置く際には温める工程が必要になるのですが、これも専用の機材がなければ難しいです。
自宅で代用するにはドライヤーなどになりますが、20〜30分当て続けるのは不可能ですよね。
そもそも熱くなりすぎてしまうと思います。
市販品のトリートメントカラーでは明るくできない
トリートメントカラー自体には明るくする成分は含まれておりません。
今回のようなケースではライトナーというジアミン染料を含まない薬剤を併用して明るさを作っていきます。
この工程を挟まなければ、明るくすることはできません。
そのため、自宅でトリートメントカラーを使用する際は必然的にダーク系の色をチョイスする必要があります。
黒髪の割合が多い方の場合は黒の仕上がりしかできません。
この辺りも不満が溜まる点なのかも知れません。
トリートメントカラーは染まらないのではなく染め方が難しいということ
- 美容室のトリートメントカラーは白髪を綺麗に染めることができる
- 市販品のトリートメントカラーと美容室で取り扱うトリートメントカラーはそもそもの性質が違う
- 明るくしたり、色を選択できたりとデザインの幅も広がる
法律上の関係などもあり、販売されているものと美容室のものは成分などの大きく違いがあるのですね。
また、プロの技術・経験などによっても仕上がりは変わってくるということです。
ネットなどでよくトリートメントカラーは染まらない!という情報やお客様自身の体験談を伺いますが、実際はそんな事実はありません。
そんな方にこそ、お店でのトリートメントカラーを試してもらいたいものです。
ジアミンアレルギーに悩む方はもちろん、頭皮への刺激も少ないので滲みやすい方や痒くなりやすい方にも安心して染めていただくことができます。
お悩みの方は是非ご相談ください。