ジアミンアレルギーを発症してしまった後に、再び髪を染めようとするとき――「また症状が出たらどうしよう…」と不安になりますよね。
かといって、もう二度と染められないのはつらい。
そこで今回は、美容師の立場から 安全に染めるための具体的な対策と、必ず取り入れてほしい対処法 をまとめました。
目次
絶対にジアミンには触れない
最も重要な対策は、ジアミンに一切触れないこと です。
ジアミンを含むヘアカラー剤を使わないのは当然ですが、それだけでは不十分。
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タオルやクロス
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カップやハケなど施術道具
これらをジアミンカラーと共用すると、残留した成分から反応が出ることがあります。実際に美容室でこの管理が徹底されていないことが原因で事故が起きた事例もあります。
アレルギーは「少量なら大丈夫」というものではなく、ほんのわずかでも触れれば反応してしまう 可能性があります。必ず「ジアミン専用と分けた備品」で施術してもらうようにしましょう。
ノンジアミンカラーも安全とは限らない
「ジアミンが入っていない=安全」と思われがちですが、それは誤解です。
実際には、ノンジアミンカラーでもアレルギーを起こすケース があります。特に、ジアミンアレルギーを発症した方は他の成分にも過敏になりやすく、交差反応を起こすリスクがあるのです。
そのため、ノンジアミンカラーに切り替える場合でも必ず以下を行いましょう。
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事前のパッチテスト(48時間〜72時間で確認)
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施術後数日間の経過観察(かゆみ・赤み・腫れがないか確認)
安心して染め続けるために、慎重なチェックを欠かさないことが大切です。
長く染め続けるために周期を意識する
ジアミンアレルギーを発症した方にとって、今後のカラーは「最後の手段」です。
「ノンジアミンなら安心だから」と短い周期で繰り返し染めてしまうと、再度アレルギーを起こして もう染める手段がなくなる 可能性があります。
安全に続けるためには、カラーの周期を4週間以上空けること が推奨されます。
これは肌のターンオーバー(約28日周期)に合わせることで、頭皮の回復を待ちながら染めるためです。
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2〜3週間おき → リスクが高い(将来のカラー寿命を削る)
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4週間以上 → リスクを抑えつつ、長く染め続けられる
「今きれいにしたい」気持ちを優先しすぎると、将来の選択肢がなくなってしまうことを覚えておきましょう。
まとめ
ジアミンアレルギーを発症した後も、安全に染め続けることは可能です。
ただし、そのためには以下の対策が必須です。
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ジアミンを完全に避ける(道具や備品も共用しない)
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ノンジアミンカラーでもパッチテストを必ず行う
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染める周期を4週間以上あけてリスクを減らす
「今きれいに見せること」よりも、「これから先も染め続けられること」を大切に、正しい対処を取り入れていきましょう。
