ヘアカラーを楽しんでいたのに、突然「ジアミンアレルギー」を発症してしまった…。
「もう一生髪を染められないの?」と不安になる方も多いです。
でも安心してください。
ジアミンを含まないノンジアミンカラーという選択肢があり、アレルギーを持つ方でも髪色を楽しむ方法はあります。
この記事では、美容師目線で「ジアミンアレルギーでも使えるカラー剤」を5つに分けて詳しく解説します。
目次
ノンジアミンカラーとは?
「ノンジアミンカラー」とは、その名の通りジアミン(パラフェニレンジアミン=PPDなど)を含まないカラー剤の総称です。
通常の白髪染めやファッションカラーにはジアミン染料が含まれていることが多く、アレルギーを発症した方は使用できません。
しかし、ノンジアミンカラーを選ぶことで、アレルギーリスクを避けながら髪を染め続けることができます。
ただし「ノンジアミン=1つの薬剤」ではなく、複数の種類が存在します。それぞれの特徴を理解することが大切です。
ノンジアミンカラーの種類
ノンジアミンカラーにはいくつかのタイプがあり、仕上がりや持ちの良さ、明るさ表現などが異なります。
大きく分けると以下の5種類です。
① アルカリカラー(ノンジアミンタイプ)
ジアミンの代わりに酸化染料の代替成分を使用。
黒髪を明るくする力があり、白髪も染めやすいのが特徴です。
発色の幅も広く、従来のヘアカラーに近い仕上がりを求める方に向いています。
② 塩基性カラー(カラートリートメント系)
髪の表面にイオン吸着して色をつけます。
ジアミンを含まないため安全性が高く、トリートメント感覚で使えるのがメリット。
ただしシャンプーの度に少しずつ色が落ちやすいため、定期的なメンテナンスが必要です。
③ ヘアマニキュア
髪の外側をコーティングするように色を乗せるタイプ。
頭皮に直接つけないように塗布するため、アレルギーリスクが低めです。
ツヤが出やすい反面、明るくはできず、地毛より暗いトーン向けです。
④ ヘナ(天然植物カラー)
ヘナの葉を粉末にした天然染料。
化学染料を含まない100%ピュアヘナなら頭皮にやさしく、白髪をオレンジ〜ブラウン系に染められます。
ただし、色のコントロールが難しい点や、髪がきしみやすい点はデメリットです。
⑤ ライトナー(脱色剤)
染料を使わず、髪の色素を明るくする薬剤。
「色を入れる」のではなく「色を抜く」ため、ジアミンは含まれません。
明るいトーンにしたい方に有効ですが、白髪を隠す効果はありません。
https://watanabe-yusuke-home.com/blog/2019/04/14/diamine-free-color-agent/
ノンジアミンカラーのアレルギーもある
「ノンジアミンカラーなら絶対に安全」と思うのは危険です。
実際には塩基性染料やヘナなどでも別のアレルギー反応が起こる可能性があります。
染めた後は数日間、頭皮や顔まわりにかゆみ・赤み・腫れなどが出ないか経過観察をしてください。
もし異常が出た場合は、その種類のカラー剤は使わず、別のタイプに切り替える必要があります。
安全のためにパッチテストを行うことも推奨されます。
まとめ
ジアミンアレルギーを発症しても、髪を染める方法は残されています。
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アルカリカラー(ノンジアミンタイプ)
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塩基性カラー
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ヘアマニキュア
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ヘナ
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ライトナー
これらの特徴を理解し、自分の希望する仕上がりに合わせて選ぶことが大切です。
ただし「ノンジアミン=完全に安全」ではありません。必ず美容師と相談しながら、自分に合ったカラー剤を見つけていきましょう。
