ヘナで染められていた髪の毛であってもカラーリング(通常のカラー剤を使ったヘアカラー)を行うことは可能です。
髪を明るくしたい、ヘナによる色合いが好みではないなど様々な理由からカラーリングに移行したいと言ったご相談は一定数いただきます。
またヘナ(インディゴ)によるアレルギーも考えられますね。
仕上がりのイメージやお悩みの症状によって使用する薬剤や移行までの取り組みは異なります。
またカラーリングに移行したからと言ってすぐに理想の仕上がりになるのではなく、長期的な計画を立てて取り組んでいく必要があります。
この記事では、ヘナで染めていた髪をヘアカラーリングに切り替えて染めていきたいと言った方のお悩みを解消していくためのポイントを解説していきます。
目次
ヘナで染めた髪をカラーリングに切り替えればすぐに理想の色になる?
ご相談の中で1番多いことがヘナをやめてカラーリングに移行した場合にすぐに希望の色合いになりますか?と言ったものです。
回答としては使用したヘナの種類や期間、ご自身で染めていたのか美容院で染めていたのかによって異なります。
染め方というのはとても重要で、どのようにヘナと付き合ってきたのかによって理想の仕上がりになるまでの期間は決まってきます。
どんなヘナを使用していた?
ヘナとで染めていたとに言ってもどんな種類のものなのかによって対応は異なります。
- ヘナ単品
- インディゴ単品
- ヘナ+インディゴ
ヘナ単品で染めていた場合には明るく染めることは比較的容易です。
しかし赤色(オレンジ色)が強く発色してしまうので補色として青色を使用する必要があります。
インディゴ単品で染めていた場合には髪色が暗く沈んでいる事が考えられます。
これを明るく戻すことは例えブリーチを使用してもできません。
この場合は自然退色を促す事が有効なので、インディゴ部分の明るさに合わせて根元の部分を染めていく事が重要です。
ヘナ+インディゴで染めていた場合にはどちらの特徴が強く出ているのか?を見極める事が必要です。
赤色が強く出ているのか、暗く沈んでいるのか。その状態に合わせた対応を行う事で改善をしていく事が可能です。
どのくらいの期間使用していた?
ヘナをどのくらいの期間、どのくらいの頻度で使用していたのか?によってもカラーリングに移行できるかの有無は変わってきます。
例えば1、2回ほどの使用であれば簡単に移行することはできますが、1年以上の期間に渡り使用を継続していたのであればカラーリングに移行するまでにはある程度の期間が必要となります。
また月に1回ほどの使用と1週間に1回ほどの使用では髪に蓄積している色素量は異なります。
使用頻度が多ければ多いほど移行には時間がかかってきます。
ご自宅で染めていた場合と美容院で染めていた場合
ヘナをどのように染めていたのか?によっても移行のスムーズさは変わってきます。
ご自宅で染めていた場合には染まっている部分と染まっていない部分が分かれています。
この場合は色合いを統一することは難しい状態にあります。
対して美容院で染めていた場合には全体が均一に染まっています。
この場合は仕上がりにムラなく、全体的に綺麗に移行していく事ができます。
私自身が体験したケースでは月に2回ほど年間単位でご自宅で染められていた方の移行を行った事があります。
顔周りの見える部分は深く沈んでおり、後ろの部分はほぼ染まっていない状態でした。
深く染まっている部分を明るく染めることはできないので、前の部分に合わせて後ろを深く染めておりましたがお客様の理想通りになるまでは1年近くかかりました。
ヘナで染めた髪をカラーリングに移行する際の注意点
ヘナで染めていた髪をカラーリングに移行する際には、短期的な計画を立てると必ず失敗するので注意が必要です。
まずは現状でどのような状態になっているのかを見極めること。
そして、どのような状態を作っていくことが自然かを考える事が大切です。
赤色が強い場合
例えば全体が赤くなっているのであれば、まず自然なブラウンを目指す事が優先です。
いきなり希望する色に向かって染めてしまうとヘナの色と混ざって狙い通りの色合いに仕上がりません。
まずベースとなるブラウンを作ってから希望する色を足していく事で理想的な仕上がりとなります。
初めから色を入れて必ず失敗をするというわけではありませんが、うまくいかない場合は修正に余計に時間がかかってしまいます。
急がば回れと言うことわざわざにあるようにブラウン→希望の色と段階を踏んだほうが結果的には早く綺麗に仕上げる事ができます。
暗く沈んでいる場合
ヘナの発色で暗く沈んでしまっている場合には、特に焦りは禁物です。
早く明るくしたいからとブリーチ剤や脱色剤を使用しても明るくはならずダメージが蓄積するだけです。
また明るい薬剤で染めてしまうとヘナで染めた履歴がない根元だけが明るくなり、毛先部分は暗く染まり上がると言った通称『根明-ねあか-』と言った失敗の原因となります。
この場合は自然にヘナの色が抜けることを待つ事が有効ですので、毛先の暗さに合わせて根元部分を染めていく必要があります。
理想の仕上がりを作るには年間単位の期間が必要なことはご理解ください。
ヘナとカラーリングを併用して染めることはできる?
上記のようなご希望をお持ちの方にはヘナとカラーリングを併用することもご提案をしております。
ヘナ→カラーリング→ヘナ→カラーリングと交互に行うことで年間でカラーリングで受けるダメージを半分に減らす事ができます。
これは髪にとっても頭皮にとっても大きく負荷を減らす事ができます。
またヘナ単体で行うよりも明るさや色合いをコントロールしやすくなるのでおすすめです。
注意点としてはヘナを繰り返しすぎるとカラーリングでコントロールできなくなるので規則的な順番を守るようにしましょう。
カラーリングしていた髪をヘナで染めることはできる?
このような場合も対応は可能です。
ただし明るくされていた場合には、しばらく色合いのギャップが生まれる可能性があります。
初めから全体をヘナで染める選択もありますが、色合いを早く統一するために根元はヘナで毛先はカラーリングと併用していくこともあります。
ヘナだけでは暗く染める事が難しい事が現状です。
根元は負荷を少なくヘナで染めて、毛先は短期間で暗く染めるためにカラーリングで染める事で早期に全体の統一ができ、ヘナに移行しやすくできるメリットが生まれます。
もちろん長期的にヘナを重ねて色合いを調節することも可能です。
お客様の要望や神の現状に合わせて対応は異なるので詳しくはご相談ください。
ヘナで染めた髪をカラーリングで染めることはできる?まとめ
結論を申し上げますと可能です。
ただし、どのケースでも短期間でパッと切り替えるより、長期的にゆっくりとした切り替えが必要となります。
短期的に切り替えるとその弊害も現れやすく、別のトラブルが発生するリスクがあります。
反対に長期的に状態に合わせて切り替えることでトラブルのリスクを最小限に抑えて移行する事ができます。
ヘナとカラーリングは全くの別物ですので移行にはある程度の手間がかかります。
うまく付き合っていくためには、ある程度の知識と今後の計画が必要となりますので お悩みの方は1度ご相談ください。