「アレルギーがあるから、もうピンクにはできないのかな…」
そう感じている方は少なくありません。
ジアミンアレルギーの方にとって、カラーの選択肢が制限されてしまうことは大きな悩みです。
実際、「ノンジアミンカラー=黒や茶色しかできない」と誤解されている方も多いのではないでしょうか。
しかし、実はノンジアミンカラーでもピンクや赤などの暖色系カラーはしっかり表現可能です。
しかも、アレルギーを気にせず安全に楽しめるという大きなメリットもあります。
この記事では、美容師の立場から
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ノンジアミンカラーでピンクを作る仕組み
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おしゃれ染め・白髪染めそれぞれの実例
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色持ちを良くするピンクシャンプーの活用法
についてわかりやすく解説します。
「アレルギーでもおしゃれを楽しみたい」「ピンク系の髪色を安全に叶えたい」方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
ノンジアミンカラーでもピンク色に染めることはできる?
ノンジアミンカラー=黒や茶色しか出せないと思われがちですが、実はピンクや赤などの暖色系は非常に表現しやすいカラーです。
そのため、アレルギーをお持ちの方でも可愛らしいピンクカラーを安全に楽しむことができます。
たとえば、おしゃれ染めをベースにした実例では、明るい髪色に濃いめのピンク系ノンジアミンカラーを重ねることで、ツヤと深みのある落ち着いたピンクに仕上がります。
また、白髪染め世代の方でも対応は可能です。
黒髪をほんのり明るくしながら、白髪部分をピンクブラウンに統一することで、自然で上品な印象を作ることができます。

このように、ジアミンを使わなくてもピンク系カラーを楽しむことは十分に可能です。
おしゃれ染め世代にも、大人女性にも人気の高い色味です。
ピンクにするためには2つのノンジアミンカラーを活用する
ノンジアミンカラーでピンクを作るときには、
①髪を明るくする薬剤 と ②ピンクの色素を入れる薬剤 の2つを使い分ける必要があります。
一般的なヘアカラーは「明るくしながら色を入れる」ことができますが、ノンジアミンカラーではそれが同時にできません。
つまり、「脱色」と「着色」を分業制で行う必要があるのです。
その中でも、髪を明るくしながら色を入れることができるヘルバカラーは代表的な存在です。
ただし、白髪染めのように濃い色素が必要な場合は、別のノンジアミンカラーで補色を入れることが望ましいです。
今回紹介した事例も、この「明るくする工程」と「色を入れる工程」を分けて行うことで、理想的なピンクを実現しています。
ノンジアミンカラーはすべての色が表現しやすいわけではない
暖色系(ピンク・レッド・オレンジなど)は比較的出やすい色ですが、
一方でアッシュ・グレーなどの寒色系は表現が難しい傾向にあります。
同じような感覚で寒色系を希望すると、「思ったよりも色が出ない…」と感じることもあります。
そのため、事前に美容師と「どこまでの明るさや色味が可能か」を相談することが大切です。
また、髪質やベースの明るさによっても発色は変わるため、一人ひとりに合わせた薬剤選定と塗布設計が必要になります。
ピンクシャンプーもうまく活用しよう
せっかく綺麗に染まっても、ノンジアミンカラーはジアミンカラーに比べて色持ちが短いという特徴があります。
そこでおすすめなのが、ピンクシャンプーなどのカラーケアアイテムです。
「カラーシャンプーってジアミン入ってるんですか?」と聞かれることがありますが、
カラーシャンプーに使われているのは塩基性染料であり、ジアミンは含まれていません。
そのため、ジアミンアレルギーの方でも安心して使うことができます。
使い方としては、2〜3日に1回ピンクシャンプーで洗うだけでOK。
抜けてしまった色素を補いながら、柔らかくツヤのあるピンクを長くキープできます。
まとめ:ノンジアミンでもピンクは“ちゃんと可愛い”が叶う
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暖色系のピンク・レッド・オレンジはノンジアミンカラーでも表現可能
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明るくする工程と色を入れる工程を分けることで綺麗な発色に
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ヘルバカラーなどを使うとより幅広い表現が可能
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カラーシャンプーを使えば色持ちも向上
ジアミンアレルギーがあっても、おしゃれを諦める必要はありません。
ノンジアミンカラーを正しく活用すれば、安心してピンクカラーを楽しむことができます。
