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『トリートメントカラー黒はNG?』白髪染めに失敗しない色の選び方

『トリートメントカラー黒はNG?』白髪染めに失敗しない色の選び方

「最近、白髪が増えてきたな…」

「そろそろ白髪染めを始めたほうがいいのかも」

そんなふうに感じはじめた45歳前後の女性の方から、よくご相談をいただきます。

でも──

「美容室で染めるほどじゃないけど、自宅で何か手軽にケアできないかな?」

「カラートリートメントって聞くけど、本当に染まるの?」

「ブラウンとブラックがあるけど、どっちを使えばいいの?」

 

そんなふうに思っていませんか?

 

カラートリートメントは、白髪が気になり始めた方にとって“手軽にできる第一歩”としてとても便利なアイテムです。

でも、選び方を間違えると「全然染まらない」「逆に白髪が目立ってしまう」といった思わぬトラブルになることもあるんです。

 

そこで今回は、美容師の視点から「白髪染め目的でカラートリートメントを使うなら、どの色を選ぶべきか?」について、分かりやすく解説していきます。

 

実は、白髪染め目的でカラートリートメントを選ぶ際にブラックを選ぶと失敗する可能性があるんです。

この記事では、なぜ「ブラウン」がおすすめなのか、その理由や仕組み、実際に起こるトラブルまで含めてご紹介します。

目次

施術プロセス:カラートリートメントの選び方は色素の違いがカギ

ここからは、カラートリートメントの選び方をもう少し詳しく掘り下げていきます。

  • 初めてのカラートリートメントで失敗したくない
  • できれば自然な仕上がりにしたい
  • 自宅で手軽にケアしたいけど、ちゃんと染まるか不安

というお気持ちがあるのではないでしょうか?

その不安を解消するためにも、“色選び”が非常に重要なポイントになります。

白髪染め目的でカラートリートメントを使う場合、まず知っておきたいのは「色素の違い」。

通常の白髪染めとの違い

一般的なヘアカラーでは、黒色に見えても実は“濃いブラウン”がベースで、赤系色素がしっかり入っています。

これが白髪にしっかり色を入れ、自然な発色を実現しています。

 

一方、カラートリートメントのブラックは無彩色(色みのない黒)を使用しており、赤みがほとんどありません。

 

そのため、

  • 白髪に染まりにくい
  • 光が透けやすく、染まっていないように見える
  • 緑色になることもある といった問題が起きやすくなります。

また、カラートリートメントの色素は髪の表面を中心に染着する「塩基性染料」や「HC染料」が使われており、通常のヘアカラーに使われる酸化染料とは異なります。

 

このため、内部まで染まりにくく、白髪のように色素がない髪には「思ったほど染まらない」という結果になりがちです。

ブラウンを選ぶべき理由

白髪を染めたいなら、最初に選ぶべきは断然「ブラウン」です。

 

ブラウンのカラートリートメントには、白髪を自然に染めるために必要な赤系の染料が含まれています。

 

これにより、

  • 自然な茶色にカバーできる
  • 光の透け感を抑えられる
  • 白髪がしっかり染まったように見える

という効果が期待できます。

実際の違い(比較表)

特徴 光の透け感
ブラウン 赤みを含み自然な発色 透けにくく染まって見える
ブラック 赤みがなく色が定着しにくい 透けて白髪が目立ちやすい

特に、白髪の量が多い・白髪が前髪や分け目に集中している方にはブラウン一択です。

さらに、ブラウンを使ったほうが失敗が少ない理由として、色ムラが起きにくい点も挙げられます。

黒色は色が濃すぎるがゆえに、ムラがあると非常に目立ちやすくなりますが、ブラウンならある程度の濃淡が自然に見えるため、初心者でも扱いやすいのです。

アフターカウンセリング:緑になった場合の対処法

「黒のカラートリートメントを使ったら、白髪が緑っぽくなってしまった…」

このようなご相談も実際にあります。

なぜ緑になるのか?

白髪は真っ白ではなく、ほんのり黄色味を持っています。

この黄ばみに無彩色の黒を重ねると、色の組み合わせで緑っぽく見えることがあります。

 

加えて、ブラックの染料が洗浄などで薄まってくると、グレーやアッシュ寄りになり、 黄ばみとのバランスでより緑が目立つことも。

対処法:赤みを足して打ち消す

もし緑になってしまったら、赤みのあるブラウン系カラートリートメントを重ね塗りをする

 

これにより、緑の補色である赤が働いて、色を中和してくれます。

 

また、緑っぽさが気になる場合は、暖色系のトリートメントを数回に分けて重ねていくのもおすすめです。

一度で補正しようとするよりも、複数回に分けて徐々に色味を整えていくほうが、ダメージも少なく自然な仕上がりになります。

まとめ

ここまでお読みいただいた方は、きっと「自分に合うカラートリートメントはどれ?」と具体的なイメージが湧いてきたのではないでしょうか。

 

今回の内容は、特に白髪が気になり始めた40代の女性──まさにあなたのような方に向けてお届けしました。

毎日忙しく、自分のことは後回しになりがちな大人女性にとって、手軽に白髪ケアができるカラートリートメントはとても強い味方です。

 

ですが、色の選び方を誤ってしまうと、逆に白髪が目立ってしまったり、希望とは違う仕上がりになってしまうことも。

だからこそ、最初の色選びは「ブラウン」から。 それが、美容師としての私からの一番のアドバイスです。

 

カラートリートメントは手軽に使える反面、色選びを間違えると「染まらない」「緑になる」といったトラブルに繋がります。

 

白髪染め目的で選ぶなら、最初は必ず「ブラウン」を選びましょう。

  • 赤みのある染料が白髪にしっかり定着
  • 光の透け感を抑えて、自然な仕上がりに
  • 緑になるリスクを回避

迷ったら“ブラウン”が鉄則です。

 

さらに、塗布量や放置時間、事前の髪の洗浄状態などによっても染まり具合は変わります。

白髪が多い方は、初回からしっかり染めたい気持ちが強いと思いますが、重ね塗りやこまめなメンテナンスで徐々に色を定着させていくのが、カラートリートメントの正しい使い方です。

 

カラートリートメントの色選びに悩んでいる方は、ぜひ今回の内容を参考にしてみてください。