「ジアミンアレルギーはゼロテクで塗れば大丈夫ですか?」
美容師として、よく受ける質問のひとつです。
しかし結論から言えば、それは誤解です。
頭皮から離して塗ったかどうかではなく、カラー剤にジアミンが含まれているかどうかが、アレルギー反応の有無を決めるポイントになります。
【詳しい解説記事】ジアミンアレルギーとは?症状・原因・正しい対策まとめ
目次
ゼロテクとは?
ゼロテクとは、カラー剤を頭皮につけないように塗布する技術のこと。
通常のハケではなくコームを使い、髪の根元ギリギリから薬剤をのせていきます。
この方法は、頭皮への刺激を減らすことができるため、敏感肌の方や頭皮にトラブルが出やすい方に有効です。
ジアミンがあるかどうかが重要
ジアミンアレルギーの場合、ゼロテクを使ったかどうかは関係ありません。
なぜなら、カラー剤にジアミンが含まれている以上、頭皮に触れなくても体が反応する可能性があるからです。
たとえ頭皮から10センチ離して塗ったとしても、ジアミンカラーを使用すればアレルギー反応は避けられません。
ジアミンアレルギーの方はノンジアミンカラーに切り替える
ジアミンアレルギーを発症した方がヘアカラーを続ける場合、選択肢は一つ。
ノンジアミンカラーに切り替えることです。
現在は、仕上がりのイメージに合わせて選べるノンジアミンカラーも増えています。
白髪をしっかり染めたい方、明るさを求める方、それぞれに合った代替手段があります。
ノンジアミンカラー=必ず安全ではない
ここで注意が必要なのは、「ノンジアミンだから100%安全」というわけではないこと。
ヘアカラーのアレルギーはジアミンだけでなく、以下の成分でも起こり得ます。
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アルカリ染料
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塩基性染料
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酸性染料
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植物性の染料(ヘナなど)
つまり、ノンジアミンカラーでもアレルギーが出る可能性があるのです。
ノンジアミンカラーの安全性はパッチテストで確認
安心して施術を受けるためには、必ず事前にパッチテストを行いましょう。
反応が出ないことを確認してから染めることが大切です。
刺激を感じるケースもある
ノンジアミンカラーの中には、黒髪を明るくする「脱色効果」を持つものもあります。
これが頭皮に刺激を与える場合があるため注意が必要です。
その際は、ゼロテクが有効。頭皮に直接薬剤をつけないことで、刺激を最小限に抑えることができます。
まとめ
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ゼロテクは頭皮への刺激を減らす技術
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しかし、ジアミンアレルギーの場合はゼロテクでは防げない
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大切なのは「ジアミンを使わない」こと
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ノンジアミンカラーもアレルギーの可能性があるため、必ずパッチテストを行う
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脱色系のノンジアミンカラーにはゼロテクを活用して刺激を軽減できる
ジアミンアレルギーの方にとって、ゼロテク=予防ではなく補助的な技法です。
本当に必要なのは「ジアミンを避ける」こと。
安全なカラー選びをして、これからも安心してヘアカラーを楽しみましょう。
