「カラーをしたあと、なんだか頭皮がヒリヒリする」
「今まで使っていたカラーでかゆみが出て、怖くなった」
そんなお悩みを抱えて当店を訪れる方がここ数年、本当に増えています。
そんな時にその方によくご提案するのが「ノンジアミンカラー」。
ジアミンを含まないカラー剤なら安心――と思われがちですが、実は現場では「それでも気をつけてほしいこと」が多々あります。
今回は、美容室の現場で触れてきたリアルな経験をもとに、
「ノンジアミンカラーって何?」から、「デメリット」「注意点」まで、読んでおいて損のない内容をお届けします。
目次
ノンジアミンカラーって何?
まず整理しておきたいのは、ジアミンという染料が「カラーで起こるアレルギー」の代表的な原因になっているということです。
この成分が合わないと、カラー後に、
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かゆみ
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赤み
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腫れ
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まぶたのむくみ
といった症状が起こる可能性があります。
そして一度反応が出てしまった場合、残念ながら同じ成分を含むカラー剤はそのあと使えないことがほとんどです。
そこで「ジアミンを含まないカラー剤=ノンジアミンカラー」が選択肢に入ります。
とはいえ、誤解してほしくないのは――
「ノンジアミンだから刺激ゼロ・完璧安全」ではないということ。
この先で、現場で私が実際に感じているデメリットを丁寧にお伝えします。
ノンジアミンカラーのデメリット
「ノンジアミンカラー」と一言で言っても、実はいくつかのタイプがあります。
以下の4つを順に見ていきましょう。
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アルカリカラー
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塩基性カラー
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ヘアマニキュア
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ヘナ
それぞれ特徴が違うため、得意な髪・状況とそうでない部分があります。
アルカリカラー(明るくできるタイプ)
このタイプは、白髪を染めつつ髪を明るくしたい方に向いています。
“普通の白髪染め”に近い感覚です。
デメリット:
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頭皮が敏感な方には、ヒリヒリとした刺激を感じることがあります。
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ジアミンは使っていなくても、アルカリ剤・過酸化水素による刺激は残ります。
「明るくしたい」けど「頭皮が弱い」――という方には、慎重に進めたいタイプです。
塩基性カラー(カラートリートメント系)
このタイプは色味の選択肢が豊富で、白髪染めだけでなくおしゃれ染めにも使われています。
デメリット:
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単体では髪を明るくすることが難しい。
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市販のカラートリートメントでかぶれた経験がある方には使えない場合があります。
“色を楽しみたいけど頭皮が心配”という方には選択肢にはなりますが、条件・制限があることを知っておくべきです。
ヘアマニキュア(コーティングタイプ)
白髪へのカバー力が高く、黒をしっかり出したい方には効果的です。
デメリット:
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明るくできない。
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頭皮には一切つけられない(地肌ゼロテクが必須)。
施術者の技術や施術環境によって仕上がりに差が出ることも多いです。
ヘナ(植物性)
植物性ゆえに「ケミカル成分は避けたい」という方に支持されています。
デメリット:
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明るくできない。
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色のバリエーションが少ない。
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施術時間が長く、コストがかかる。
「自然で安心」なイメージですが、期待通りに仕上げるためには条件が必要です。
ノンジアミンカラーだから安心…ではない
ここは特に伝えたい部分です。
「ノンジアミン=絶対にアレルギーが起こらない」と思われることが多いですが、実際はそうではありません。
頭皮や髪にトラブルが出る原因には、以下のような成分・要因も関わっています:
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過酸化水素
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アルカリ剤
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防腐剤・香料
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頭皮のバリア機能低下(乾燥・ストレス・睡眠不足など)
実際、サロンでは「ノンジアミンカラーに切り替えたら症状が軽くなったけど、次にこの成分で反応が出た」という方を見ます。
カラーを長く続けていきたいなら、「ノンジアミンに変更したから大丈夫」という安心だけでは足りません。
長くカラーを楽しむために大切なこと
美容師として、ぜひお伝えしたいのは――
「今の染め方・頭皮ケア・生活習慣」が、数年後の髪と頭皮の差になるということです。
具体的には:
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頭皮を乾燥させない
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無理な頻度で染め続けない
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サロン・ホームケアを併用する
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自分の体調・頭皮のコンディションを確認する
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信頼できる美容師に施術履歴・アレルギー履歴を共有する
ちょっと面倒…と思われるかもしれませんが、「染めることができる状態」を維持するためには、実はこの一手間が効果を発揮します。
まとめ
ノンジアミンカラーは「最後の砦」ではなく「新しい選択肢の一つ」です。
メリットがあるのは確かです。ですが、
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それぞれの方式には“得意・不得意”がある
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刺激ゼロではない
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アレルギーが絶対起こらないわけではない
このあたりを理解しておくことで、カラーを楽しむ未来が大きく変わります。
もし不安があるなら、どうぞ遠慮なくご相談ください。
頭皮・髪・カラーの歴史を一緒に整理して、あなたに合った方法を一緒に見つけましょう。
