ノンジアミンカラー/ジアミンアレルギー解説

【ジアミンアレルギーの血液検査とは?】ヘアカラーによるかゆみや腫れの原因と検査方法を美容師が解説

【ジアミンアレルギーの血液検査とは?】ヘアカラーによるかゆみや腫れの原因と検査方法を美容師が解説

目次

ジアミンアレルギーとは何か?

ジアミンアレルギーとは、主に白髪染めや一般的なヘアカラーに含まれる「パラフェニレンジアミン(PPD)」「トルエン-2,5-ジアミン」などの酸化染料によって引き起こされるアレルギー反応のことです。

【主な症状】

  • 頭皮のかゆみ・ヒリヒリ感
  • 顔や耳の腫れ
  • 水ぶくれ・発疹・ただれ
  • 重症例では呼吸困難(アナフィラキシー)

アレルギーは突然発症することもあり、今まで染められていた方でも、ある日から症状が出るケースもあります。


ジアミンアレルギーの検査方法:血液検査とパッチテスト

現在、ジアミンアレルギーの検査方法として注目されているのが血液検査です。

これは、ホーユーと藤田医科大学の共同研究によって開発された「ジアミンに反応する特異的IgE抗体の検査法」に基づいています。

【血液検査の特徴】

  • ジアミン成分に対して即時型アレルギー反応(IgE抗体)を調べる
  • 採血だけでリスクを把握できる可能性がある
  • 現在は研究段階のため、一般の医療機関では未実用

一方、現在も広く使われているのがパッチテストです。

【パッチテストの特徴】

  • 遅延型アレルギー(染毛後数時間~数日後に出る症状)に対応
  • ジアミン以外(ヘナ・マニキュア・トリートメント)にも対応
  • 皮膚に塗布し、48時間かけて反応を見る

結論としては、

  • 即時型のリスク → 血液検査(今後に期待)
  • 遅延型の診断 → パッチテスト(現時点での主流)

このように、目的や反応のタイプによって使い分けが必要です。


ノンジアミンでもアレルギーは起こる?

「ノンジアミンカラーなら安全ですか?」とよく聞かれますが、答えは「必ずしも安全ではない」です。

【ノンジアミンでもアレルギー報告がある成分例】

  • 植物染料(ヘナ・インディゴ)
  • タール系色素(マニキュア)
  • 着色料・保存料・香料(カラートリートメント)

とくに最近は、市販のカラートリートメントの使用が一般化したことで、セルフカラーによるアレルギー相談が増加しています。


アレルギーの不安がある方へ|美容室でできる対応

SafeBeauでは、以下のような対応を行っています:

  • 初回カウンセリングでのヒアリング(体質・履歴・不安点)
  • 必要に応じた48時間前のパッチテスト
  • ノンジアミン系カラーの提案(マニキュア・カラートリートメントなど)
  • Wプロセス(ブリーチ→マニキュア)で明るめカラー対応も可

「染めたいけど不安」「どれなら大丈夫か分からない」という方も、安心してご相談ください。


まとめ:ジアミンアレルギーの血液検査は“これから”に期待

  • ジアミンアレルギーには即時型と遅延型があり、検査方法も異なります
  • 血液検査は将来的に即時型アレルギーの安全な診断法になる可能性あり
  • 現段階ではパッチテストが基本。特に初めてのカラーや不安がある方には必須
  • ノンジアミンカラーでも100%安全とは限らないため、慎重な選択が大切

「カラーを楽しみたい」「でも安全に染めたい」 その両方を叶えるために、美容師としての知識と選択肢をご提案します。

動画でも解説をしております