白髪染めと言うと赤くなる、暗くなるとマイナスのイメージを抱く方がまだ少なくはありません。
確かにひと昔前まではその様な仕上がりは当たり前でしたが、今はだいぶ変わってきました。
そのイメージを大きく変えたのがスロウカラーだと僕は思っております。
とことん赤みを打ち消すことにこだわって作られており白髪染めを含めてどの薬剤も青の色素がベースに設定されております。
本日はこのスロウカラーを使用した赤みの少ない白髪染めの実例をご紹介させて頂きます。
目次
スロウカラーで白髪をアッシュに染められる?
前回のカラーから2ヶ月ほどが経過しているそうです。
今回は毛先部分の色落ちも気になるという事なので全体を補正していきます。
スロウカラーを使用したアッシュに仕上げる為のアプローチ方法
全体的に白髪が伸びていますが、よく見るとそれぞれ白髪の比率が違うことがわかると思います。
右サイドは白髪の比率が高いです。
左サイドは白髪と黒髪の比率は半々〜やや黒髪が多いくらいでしょうか。
後ろは黒髪の比率が圧倒的に高く白髪はちらほらある程度です。
この様なお客様がご来店された場合、全体に同じ白髪染めを塗っていては均一な仕上がりにはなりません。
例えば右サイドに合わせれば全体は暗い仕上がりになりますし、後ろに合わせれば右側だけ明るくなってしまいます。
この様なお客様の場合は部分ごとに薬剤を塗り分ける事で均一な見た目になるように施術を行っていくことが大切です。
スロウカラー『コンフォートアッシュ』で白髪を染めた後の状態
白髪部分はしっかりと染まってくれました。
右側、左側、後ろと見比べてもそこまで色の差は感じませんね。
全体で見ても赤みも少なく明るさも保つことができました。
自分から言わなければ白髪染めで染めていることはわからないレベルだと思います。
スロウカラーが赤味を抑えてクリアなアッシュに仕上げてくれる理由
白髪染めの染料は基本的にはブラウンがベースで作られています。
ブラウン=赤の染料の集合体です。
このブラウンの効果により白髪を染めることができています。
また赤の色素は光を通しにくい色でもあります。
その効果により髪は暗く見えやすくなります。
スロウカラーと通常のカラーの差
その反対がスロウカラーになります。
スロウカラーは赤みのない「こげ茶」と「ブラックチャコール」をベースに作られています。
それにより繰り返し染めていても濁らずに赤くなりすぎない白髪染めが可能になっています。
白髪を染める適切な周期
通常のカラーの場合は基本的にどの薬剤を使用していてもリタッチカラー(伸びてきた部分のみ)を提案しております。
白髪染め世代の方で多いのがダメージに悩まれている方です。
繰り返し毛先まで染めていては髪は痛みます。
その為、伸びてきたところを的確に染めていけることをお勧めします。
伸びるペースや気になるタイミングは人それぞれなので断言できませんが1ヶ月〜2ヶ月ほどで染めていけると綺麗な状態を保つことができます。
スロウカラーでリタッチリタッチを重ねることで綺麗なアッシュが完成する
お客様の中にはリタッチだけなら他のカラー剤や自宅で染めてもいいや〜という方もいらっしゃいますが、それは大きな間違えです。
根元で染めた時に赤い色素が強いもので染めてしまうと髪の中に長期間残ります。
いずれ全体に伸びてきた時にその赤い色素がまた髪色の邪魔をしてしまいます。
白髪染めの場合はリタッチカラーの積み重ねで全体の色が決まってきます。
その為、リタッチカラーこそスロウカラーで染めることをお勧めします。
すでに暗い髪色の方の場合
スロウカラーと言っても万能ではありません。
通常のカラーより赤みが少ない薬剤という事以外は何も変わりません。
その為すでに髪色が暗い方は長期スパンでの計画が必要となります。
明るくするプロセスは別の記事で紹介しておりますので、こちらを参考にしてください。
https://watanabe-yusuke-home.com/black-dyed-recovery/
どのような原因で暗くなったのかによって施術プロセスや修正にかかる日数も異なります。
ヘアカラーに対してアレルギーのある方
スロウカラーはジアミン染料を含むタイプのカラー剤です。
既にアレルギーを発症している方の場合は使用することができません。
現状でヘアカラーに対して刺激や違和感を感じている方も注意が必要です。
染めていく過程でジアミンアレルギー に発展する可能性があるので、染める際は刺激に対する予防をしっかりと行っていきましょう。
まとめ
- スロウカラーの実例
- 赤く見える白髪染めの理由と改善方法
- 基本はリタッチカラーがお勧め
今回は赤みを抑えた白髪染めの提案としてスロウカラーを紹介させて頂きました。
白髪が出始めた方や白髪があるけど、通常のカラーの様なクリアな色を楽しみたいと言う方にはオススメです。
もし、白髪染めの赤みや暗さでお悩みの方はぜひご相談ください。