ジアミンアレルギーを発症されている方がジアミンを含むヘアカラーを行うと最悪の場合『アナフィラキシーショック』という重篤な症状を引き起こす可能性があります。
アナフィラキシーで見られる症状には多尿、呼吸困難(呼吸促迫)、低血圧、脳炎、失神、意識不明、蕁麻疹、紅潮、流涙(血管性浮腫やストレスによる)、嘔吐、掻痒、下痢、腹痛、不安、血管性の浮腫(口唇、顔面、首、咽喉の腫脹などがある。悪寒や戦慄などはアナフィラキシーショックの前駆症状である場合がある。
–ウィキペディアより引用
ここまで重症な症状が起こってもヘアカラーを行うことができるのでしょうか?
基本的にアレルギーの症状は対象の物質に触れなければ反応が出ることはありません。
ヘアカラーであればジアミンを含まない薬剤であれば安心して染めることができます。
本日はジアミンアレルギーのアナフィラキシーショックを経験されたお客様からのご相談を紹介していきます。
目次
ジアミンアレルギーでアナフィラキシーショックを経験していてもヘアカラーはできますか?
ジアミンアレルギーでアナフィラキシーショックを経験されたお客様からご相談をいただきました。
症状は次のようなものです。
- カラー後に激しいかゆみ
- 息苦しさや動悸が起こる
- 顔の腫れや耳のただれ
これらの症状は全てジアミンアレルギーの症状であり、重く反応が出てしまったケースです。
このような状態でもジアミンを使用していないヘアカラー剤であれば髪を染めることはできます。
それでも不安が残ると思うので事前にノンジアミンカラーを使用してパッチテストでアレルギー反応の有無を確認しておくと確実です。
ジアミンアレルギーでアナフィラキシーショックを起こしてもノンジアミンカラーなら染められる
ジアミンアレルギーを発症してからしばらくの間は怖くて染めることができなかったそうです。
その期間は自宅でヘアマニキュアを使用していたようですが、限界を感じられていたそうです。
それでも、刺激や症状を抑えて染める方法も必ずあります。
悩む前にご相談ください!
ノンジアミンカラーによる施術プロセス
先ほども書いたように今回のお客様は『カラー直後の刺激』と『時間がたってからの刺激』の2つの種類の刺激を感じられていました。
時間がたってからの刺激の場合は、ジアミン染料によるものが考えられます。
この場合はカラー剤をノンジアミンカラーに置き換えるだけで解消されます。
しかし、カラー直後の刺激はアルカリ剤や過酸化水素水によるものが考えられます。
ものによってはノンジアミンカラーにも含まれる成分なので、刺激を感じてしまう恐れもあります。
黒髮でOKであればそれらを含まずに染めることは可能ですが、今回はやや明るい仕上がりを希望されているので必須です。
低刺激なノンジアミンカラー
そのため今回はジアミンはもちろん0%でアルカリ剤や過酸化水素水といった刺激成分を極力抑えた配合で染めていきます。
通常のノンジアミンカラーよりもかなり優しい配合です。
もちろん前処理や中間処理はしっかりと行なっていきます。
ありとあらゆる刺激緩和の対策を行います。
これを頭皮からギリギリの位置まで塗っていきます。
このタイミングでの異常はありません。
25分ほどお時間を置いたらお流し、シャンプー、後処理、トリートメントと施術を進めていきます。
ノンジアミンカラー後の仕上がり
仕上がりの状態です。
黒く伸びていた根元も明るくなり、目立っていた白髪もしっかりと染まってくれましたね。
薬剤のパワーを落としてもしっかりと染めることは可能です。
逆に通常のパワーは強すぎると思っているくらいです。
違和感も感じていません。
何事もなく一安心です。
カラー剤の何の成分に弱いのかを見極めることが大切
ジアミンアレルギーの方=ノンジアミンカラーで染めればいいというわけではありません。
症状を見極めて、何に弱いのかを認識していないとノンジアミンカラーでも刺激を感じることはあります。
逆に苦手なものを把握していれば、いくらでも対策をとることは可能です。
今までどこの美容室で染めても刺激を感じてしまい、悩まれている方やジアミンアレルギーの症状がひどく染めることが困難な方はぜひ1度ご相談ください。
きっと染められる方法はあります!