白髪が多い方と少ない方ってどちらが簡単に染めやすいと思いますか?
白髪の多い方の場合は白を暗くするように染めれば綺麗に染まり上がります。
それに対して白髪の少ない方の場合は黒髪を明るくしながら、白髪を暗くするように染めなければいけません。
これらのことから白髪が多い方の方が簡単に染められやすいです。白髪の比率5%〜10%くらいの方は実は染めることが難しいんです。
明るくしながら暗くするというのは矛盾をしていることで白髪染めの操作を誤るとキラキラと浮いて見えてしまうこともあります。
目次
白髪染めしたのにキラキラと浮いてしまう原因は?
ヘアカラーを行う上で白髪と黒髪って全くの別物なんです。
極端に明るいものと極端に暗いものをバランスよく間に揃えるようなものです。
白髪を優先して考えれば濃い白髪染めを選択しますが、その場合は黒髪を明るくすることは難しくなります。
黒髪を優先して考えれば明るい薬剤を選択しますが、その場合は白髪への染まりは薄くなります。
そうなるとリタッチカラーもできずに毎回全体染めというダメージのループに陥ります。
そこで僕がよく提案しているのは暗くしてから明るくするという染め方です。
白髪染めでキラキラと浮かずに染めていく
早速お客様の実例を見ていきましょう。
染める前の状態
このくらいの方が白髪比率10%以下になります。
圧倒的に黒髪が多くちらほら白髪が目立つかなぁくらいです。
前回のカラーから4ヶ月ほど?経過していますが、毛先の明るい部分にも白髪がいますよね。
しっかりと白髪が染められていないとこのように途中で色抜けしてしまいます。
今よりもワントーン明るく、でもしっかりと白髪を染めるために渡邉式白髪染めで染めていきます。
薬剤のセレクト
使用する薬剤は2つです。
真っ黒な白髪染めとズバ抜けて明るい普通のカラー剤です。
まずは真っ黒な白髪染めで中間まで伸びている白髪をしっかりと染めていきます。
白髪が染まったことを確認してからズバ抜けて明るい普通のカラー剤を塗っていきます。
こちらの薬剤は白髪染めではなく、髪を明るくすることに特化した薬剤です。
一度白髪を染めて暗くなった部分を後から明るくしていくイメージになります。
染めた後の状態
綺麗に染まってくれました。
ちらほらと顔を出していた白髪はもちろん、黒髪の部分もしっかりと明るくすることができました。
詳しく解説をしていきます。
キラキラと浮いてしまわずに白髪染めができるボーダーラインとは?
しっかりと染まるという意味では6レベルの明るさまでだと思っています。
これよりも明るい白髪染めも存在しますが、白い部分への染まりを考えると色の濃さが不十分になります。
のちに解説をしていきますが、しっかりと染められているか・いないかではダメージなどにも関わってきます。
今回のケースでは仕上がりが9.5〜10.5レベルを目指して染めています。
その場合はもちろん白髪は染まりません。
そのため、今回は2プロセスに工程を分けることで明るいしっかりと染まる白髪染めを実現しました。
明るい白髪染めはキラキラと浮いてしまう失敗が多い
白髪染めはその場の染まり具合よりも長く色が残せるかが重要です。
明るい白髪染めのありがちな失敗は、色素が薄くなりその場では染まって見えていても1ヶ月〜2ヶ月ほどで白髪が浮き出てくることです。
そうなると毎回全体を染めなければいけなくなります。
- ダメージが進行する
- 毛先部分に赤味がたまりクリアな色合いが表現できなくなる
- お金がかかる
などの負の要素が目立つようになります。
白髪はしっかりと染めることが大切
根元部分を染める際にどれだけ白髪に色素を含ませて抜けにくいベースを作るかが重要です。
このベースができていればリタッチカラーのみで間を繋ぐことができるのでダメージとお金の節約になります。
またデザインを求められている方は、根元のみ白髪染めで毛先は通常のカラーを使用できるためにデザインの幅がぐんっと広がります。
ただし!白髪染めを明るくしっかりと染めるには今回の実例のように10レベル前後が限界です。
それより明るく白髪を染めることもできますが、染まりは明るさに比例して薄くなっていきます。
詳しくはデザインとの兼ね合いになるのでご相談ください。
白髪染めしたのにキラキラと浮いてる?少ない白髪をしっかりと染める まとめ
今回は明るくしっかりと染める白髪染めについて解説していきました。
白髪の比率が多い方の場合はいくらでもコントロールできますが、今回のようにまばらな方ほど色をコントロールすることは難しくなります。
そこで白髪と黒髪を別々に考えることで明るく且つしっかりと白髪を染めることができます。
その辺りもどこに重きを置いて染めていくかのバランスなので詳しくはご相談ください。