最近は白髪染めに関して多くの失敗相談をいただきます。
中でも多い相談内容が髪が暗くなりすぎた 黒くなってしまったと言うものです。
もちろん明るく補正をすることも可能ですが、ただ明るくすればいいと言うわけでもありません。
何も考えずに明るくしようとすると確実に悪化してしまうので、注意しましょう。
目次
黒くなりすぎた・・・。意外と難しい白髪染めの技術
解説の前にまず知っておいてほしいことからお伝えしていきます。
今や自宅でもでき、安く済ませることもできる白髪染めです。
シンプルなので誰でも簡単にできそうと考えられがちですが、それは大間違いです。
白髪への対応の幅が広がった現在では白髪染めほど奥が深く難しいものはありません。
また、白髪染めはその都度の積み重ねです。
1度の失敗が1年も2年も残ることもあります。
失敗を修正することができた方は、今後の白髪染めとの付き合い方を見つめ直してほしいです。
白髪染めで黒くなりすぎた髪色を明るくする際は履歴の把握が必須
何をして暗くなったのか、暗くなるまでにどのくらいの期間・回数をかけて暗くなったのか
などの経緯が把握できていないと まず失敗することが目に見えています。
白髪染めは繰り返すほどに色が濃く残っていく
例えば 根元部分は比較的白髪染めの履歴は浅く、色素の蓄積は少ないものと考えられます。
逆に毛先部分は染め方にもよりますが 白髪染めの履歴は多くなり、色素の蓄積が多いものと考えられます。
これを同時に明るくすると どうなるでしょう?
根元部分のみ明るくなってしまい、毛先部分の明るさが追いつかないと言うことは誰にでも想像できることです。
いわゆる逆プリンと呼ばれる現象ですが、白髪染めの失敗直しではよくある話です。
こうならないためには履歴を把握して慎重に染めていかなければいけません。
それでもイメージ通りにいかないなんてことは僕の中でもあります。
それくらい難しい技術が補正カラーです。
赤みも計算に入れておくこと
白髪染めの色素には赤の色素が多く使用されています。
そのため明るくした途端に真っ赤な髪色が姿を現します。
間違っても初回でアッシュやベージュなどの柔らかい色は表現できません。
まず目指すべきはナチュラルブラウンです。
そこから回数を重ねて赤みの補正をすることで希望通りの色を作っていくことができます。
初回で希望通りの色を叶えますねと言うような お店はあてにしてはいけませんよ。
ヘアマニキュアや香草カラーは明るくする方法が全く異なる
ヘアマニキュアや香草カラーにはブリーチ剤などの薬剤は全く効果はありません。
専用の落とす薬剤が必要になります。
ただし、通常の白髪染めのように しっかりと落とすことはできないので使用する前にはそれなりの覚悟が必要です。
なぜ?白髪染めって黒くなりすぎてしまうの?
普通のカラー剤に比べて白髪染めは色が濃く設定されて作られています。
濃いからこそ真っ白な白髪を染めることができるのですが、使い方を間違えてしまうと暗くなりすぎてしまうなどの失敗も引き起こしてしまいます。
毛先を染める時は慎重に
毛先に白髪が浮き出てきた時には白髪染めで全体を染めることが有効です。
毛先部分はダメージなどにより深く色が入りやすいため、
やや明るめの色を塗ったり毛先を保護するなどして暗く染まりすぎないように工夫が必要です。
毛先に白髪が浮いておらず、明るさが気になる場合は白髪染めを使用しないことをオススメします。
必要以上に暗くなりすぎたり、赤くなることを防ぐためにも通常のカラーで染めることも検討しましょう。
オススメできない白髪の染め方
痛まないから、艶っぽく仕上がるからといった理由でヘアマニキュアや香草カラーを白髪染めとして使用するケースもあるようです。
今後、明るくする予定がない場合は問題ありませんが長期間に渡って
ヘアマニキュアや香草カラーを使用して暗くなった髪は明るくすることはできません。
目先だけのメリットに踊らされて使用してしまうと、明るくしたい時にそれ以上の負荷がかかってしまいます。
もちろん僕自身も使用することはありますが、必ずお客様との今後のプランを立てていくことが重要になります。
『白髪染めで黒くなりすぎた』と言う状況にならないために
初めにも書きましたが、たった1回の白髪染めの失敗は長く後を引きます。
また、失敗の補正は可能ですが それにはダメージも余計なコストもかかります。
そうならない為にも重要なことは 黒くなりすぎ 暗くなりすぎると言う状況を作らないことです。
大抵の失敗は自宅で染めた・クイックサロンで染めたと言うことが原因です。
そのような白髪染めは利用せずにできる限りプロに任せるようにすることを推奨します。
その都度、的確に積み重ねていけば白髪染めをされていても素敵な色を作っていくことは十分に可能となります。
白髪染めで黒くなりすぎた髪を明るくする際に気をつけてほしいこと まとめ
- 黒くなりすぎ 暗くなりすぎていても補正は可能
- ただし長期スパンで考えていかなくてはいけない
- 次からは失敗のない白髪染めを目指して欲しい
補正したあとは長期的にプランを立てた上でお客様にあったヘアカラーを行なっていきましょう。