この記事は日本全国でも他にない『ジアミンアレルギー』の方への施術を専門的に行う埼玉県さいたま市の美容院Safe Beauのオーナーが公開しております。
これまでに1000人以上のジアミンアレルギーに悩む方と向き合って解消してきました。
ノンジアミンカラーの経験数で言えば日本でトップクラスの症例数を対応してきております。
これまでの経験と自身の知識を元にジアミンアレルギーへの知識をまとめましたので是非ご覧ください。
今、ヘアカラーをされる中で頭皮にかぶれ、しみる、炎症が起きるなどを感じている方が増えています。
ある調査ではヘアカラーを行なっていて今までにしみた経験があると回答された方が75%だったという結果も出ています。
ジアミンアレルギーとはヘアカラー剤の中に含まれるジアミンと言う成分が原因で引き起こるアレルギーです。
このジアミンアレルギーを発症してしまった方や、その予備軍と言われている方が年々増えていると言われております。
その背景には自宅で気軽に白髪染めを行えるようになったことや格安で白髪染めができる専門店が増えたことにより白髪染めを使用する頻度が極端に上がってしまったことが1番の要因として考えられます。
そんなジアミンアレルギーの発症を抑えたり、すでに症状が出ている方でも使用することができる白髪染めが『ノンジアミンカラー』です。
本日はそんなノンジアミンカラーについて解説をしていきます。
目次
ジアミンアレルギーとはどんなもの?
ジアミンアレルギーとはカラー剤に含まれるジアミン染料により引き起こるアレルギーです。
ジアミン染料はアレルギーの発症リスクのあることから海外では使用を禁止されている国もあります。
しかし、日本では色持ちや発色の良さから9割以上のヘアカラー剤に使用されております。
ジアミンアレルギーは花粉症のようにある時から突然発症する
前回まで何の症状も出ていない方でも突然発症することは珍しいことではありません。
そして、1度発症すると治すことはできません
アレルギーの発症後はジアミンを配合しているカラー剤は一切の使用ができなくなります。
歳を重ねた時も綺麗な髪や健康な頭皮を保つためにもジアミンアレルギーを発症しないように予防策を取っておくことが重要になります。
ヘアカラーによる痒みとジアミンアレルギーは別物
よくジアミンアレルギーと同じ症状として捉えられがちなのがヘアカラー後の痒みです。
カラー剤を塗っている間〜待ち時間に起こる痒みについてはジアミン以外に原因があることが考えられます。
- 薬剤が必要以上に頭皮についている
- 頭皮のバリア機能の低下
- 過酸化水素水やアルカリ剤による刺激
- 刷毛による摩擦
上記のようなことが考えられ、このようなケースの場合は対策を取ることで今までと同じように染めることができる可能性があります。
どのような対策を取るべきかは『ヘアカラーでしみることを我慢するのはやめたほうがいい理由』にて詳しく解説をしております。
逆に染めている間は何事もなかったのに家に帰宅後に激しい痒みや炎症などの症状が現れた場合にはジアミンアレルギーを発症している可能性があります。
すぐに対策が取れるようにカラー後の症状はよく観察しておきましょう。
ノンジアミンカラーとはどんなもの?
ノンジアミンカラーとはジアミン染料を含まないカラー剤のことを指します。
一口にノンジアミンカラーと言ってもいくつかの種類に分かれます
ジアミンアレルギーを発症されている方はこのジアミンという染料に反応してしまいます。
その反応の元であるジアミン染料を別の染料に置き換えることでヘアカラーを楽しむことができます。
ジアミンアレルギーを発症してしまった方も諦めないでください!
ノンジアミンカラーでも白髪染めはできる?
ご相談にいらしたお客様からよく聞かれる質問です。
ご安心ください。
ノンジアミンカラーでも白髪を染めることはできます。
しかし、ジアミン染料と比較すると明るさによっては染まりが薄く感じられるかもしれません。
やはり、ジアミンは毒性があると知られていても普及しているのには意味があります。
色持ちのよさや発色の良さはジアミン染料には勝てません。
しかし、肌への負担やアレルギーのリスク回避を考えるとノンジアミンカラーにもメリットは多くあります。
毒性のない染料や頭皮や髪に優しい点、ダメージが少ない点ではジアミン染料より優っています。
明るすぎる色味を選ばなければ白髪もしっかりと染めることもできるので、何を一番に考えるかと言うことが大切になります。
ノンジアミンカラーの色持ちは??
実際にはどの程度の色持ちの目安なのかを解説していきます。
ズバリ!!
暗めの色で約1.5ヶ月、明るめの色だと約1ヶ月ほどになります。
ジアミン染料(特に白髪染め)は一度染めるとしばらくは髪の毛の中に残ります。
対してノンジアミンカラーは1.5ヶ月程で色が抜けてしまいます。
そのため、毛先部分にも毎回抜けた色を補う必要があります。
ただ、ノンジアミンカラーはトリートメントがベースでできています。
そのため、繰り返すたびに髪の補修やツヤ感が期待できます。
肌にも負担はかからないのでカラーをしながら髪のケアもできると言うという点は嬉しいですね。
カラーを繰り返していてハリコシやボリューム、ツヤ感がなくなってしまったと悩まれている方はダメージを気にしなくていいと言うのは大きなメリットですね。
ノンジアミンカラーの色味はどれくらいあるの??
色味に関しては通常のカラーと同じくらいあります。
違う点といえば例えば通常のカラー剤でオレンジの場合、6/OR、8/OR・・・14/ORと明るさと色の数だけ細かく薬剤分かれています。
ノンジアミンカラーの場合はオレンジ・・・以上です(笑)
正確にいえば原色のオレンジとクリア剤(無色)があり、これを合わせて通常のカラーと同様の色を作り出します。
これがめちゃくちゃ難しいので美容師側は使いこなすのに一苦労です。
逆に全ての色の原色があるのでどんな色も細かい微調整をしながら作り出せるので通常のカラー剤よりも幅広く作れます。
白髪染め〜おしゃれ染めまで幅広くあるので、白髪に悩んでいない若世代のジアミンアレルギーの方でも安心して染められます。
ジアミンアレルギーは予防でリスクを下げる
前途したようにジアミンアレルギーは1度発症すると改善することはありません。
そのため、毎回行なっているヘアカラーでどれだけ発症のリスクを下げていくかがキーポイントになります。
僕が施術を行う際は次のような点に気をつけています。
- 頭皮への前処理
- 塗布の仕方に気をつける
- 薬剤のジアミン濃度をコントロールする
- 頭皮への後処理
詳しく解説していきます。
頭皮への前後処理
カラー剤を塗布する前に頭皮に保護オイルでケアを行います。
すると薄いオイルの膜が張りカラー剤が直接頭皮につくことを防ぎます。
またカラー後には薬剤の完全除去を行います。
見た目では薬剤が残っていなくても、髪の毛の中や頭皮には残る成分もあります。
そのままにしておくと、頭皮や髪に負荷が大きくかかるので、特殊なトリートメント剤を使って除去していきます。
塗布の仕方に気をつける
ここはかなり重要なポイントだと思います。
薬剤を塗布する際に頭皮が見えないくらいに根元からべったりと塗られた経験はありませんか?
実はこれ非常に危険なんです。
施術時は基本的には塗りあがりでも頭皮はギリギリ見えています。
それでもしっかりと染まります。
べったり塗ればその分 色持ちが良くなる!というのは誤った認識です。
余分なカラー剤は頭皮に負担をかけてしまいます。
希望される方には頭皮に一切つけずにカラー塗布を行なっています。
お気軽にお申し付けください。
薬剤のジアミン濃度をコントロールする
薬剤って販売しているものを使うだけだと思っていませんか??
実はそんなこともないんです!
さっきのカラー剤の塗布量とも共通しますが、ジアミン量も必要以上に配合することはありません。
髪質、白髪の量をしっかり見極めてジアミン染料の濃度をその都度変えて施術していきます。
そうすると、1年で肌に接触するジアミンの量はかなり抑えることができます。
それを10年、20年と繰り返していけばかなりの“差”が生まれます。
ここまではジアミンアレルギーの予防について解説しました。
ここからは発症してしまった方はどのように対応していくかを解説していきます。
ジアミンアレルギーではない方にオススメするノンジアミンカラー
このブログを読んでいただいている方の中にはジアミンアレルギーは発症していなくても、ヘアカラーの刺激などに悩んでいる方もいらっしゃると思います。
そのような方でもノンジアミンカラーの使用はオススメです。
- いつもの周期にノンジアミンカラー を組み込む
- ノンジアミンカラー を使用してジアミン濃度を下げて染める
上記のようにいつものヘアカラー にノンジアミンカラー を組み合わせることでジアミンアレルギーの発症リスクを下げることもできます。
オススメの染め方1つ目:いつものカラー周期にノンジアミンカラーを組み込む
例えば、今月は通常のカラー→来月はノンジアミンカラー→再来月は通常のカラー→その翌月はノンジアミンカラー
このように通常のカラーの間にノンジアミンカラーを挟みます。
そうすることで年間でジアミンに触れる回数を半分に減らすことができ、ノンジアミンカラーのデメリットである色持ちの悪さもカバーすることができます。
オススメの染め方2つ目:通常のカラー剤とミックスする
通常、カラー剤は1剤と2剤をミックスすることで作り出します。
しかし、ノンジアミンカラーと混ぜる場合は1剤と2剤とノンジアミンカラーを全て同量で割ってる作り出します。
はじめに解説を入れた薬剤のジアミン濃度をコントロールもこの方法で行なっております。
そうすることで通常に染めるよりもジアミン濃度を半分に抑えることができ、1回あたりのカラーでのリスクを減らすことができます。
仕上がりもジアミン染料の良さとトリートメント染料の良さをいいところ取りできるので綺麗に、持ちもよく染められます。
ノンジアミンカラーでも髪は染められる
ジアミンアレルギー=染めることを諦める
というイメージの方も多いですが、実際には今回の実例のように染めることはできます。
ジアミンアレルギーの発症をきっかけに染めることを諦めるのではなく、
ヘアカラーとの付き合い方を見つめ直すきっかけにしてもらえると嬉しいです。
ジアミンフリーのヘアカラーはお店によって対応が様々
- 黒くしかできない
- 白髪は染まらない
- 色は選べない
お店によっては このように我慢しないと染められないと言われることもあるそうですが、
それはジアミンフリーの薬剤のごく一部です。
実は数種類の薬剤があり、それらを組み合わせることでいくらでも染める選択肢を広げることは可能です。
ノンジアミンカラーについてのまとめ
昔のようにただ、白髪を染め上げるだけの時代はもう終わりました。
今、何も問題がない方達こそ将来を見据えたカラーを行なっていく必要があります。
たかが1回のカラーをこだわるかこだわらないかで将来の頭皮や髪の状態を大きく左右します。
僕のところに相談に来られる方の多くは頭皮に異常があったり、アレルギーの方々です。
その方達は、皆さんカラーでこんな目に合うとは思ってなかったとおっしゃられています。
そうならないための対策、そうなってしまった方は今後どのように白髪と向き合っていくのか。
そういったことを考えることが僕の務めであり、仕事だと考えております。
何かご不明点があれば、ご来店できない場合もお気軽にご相談ください!
何かのお役に立てるかもしれません。