本日はジアミンアレルギー を発症されている方やジアミンを使用しない白髪染めに切り替えていきたいという方に向けた記事です。
ノンジアミンカラーというとカラートリートメントがかなり知名度がありそれ以外の選択はできないと認識されている方が多くいらっしゃいます。
これは医師の方の認識も同様でジアミンアレルギーの診断を受けるときにカラートリートメントだけしか使えませんと言われることも多くあるように思います。
実際にはカラートリートメント以外にもジアミンを使用していない白髪染めはもちろんあります。
多くのお客様の中ではまだまだ認知されていない分野の薬剤なので、今回は解説しながらまとめていきます。
目次
そもそもジアミンとはどんなもの?
わかりやすく言うとジアミンとはカラー剤の中に含まれる色の事です。
ジアミンが配合されることで様々な色の種類を作り出すことができ、髪の中に留まりやすい(色持ちが良い)と言う特徴があります。
現状、日本で使用されている白髪染めの9割以上はこのジアミンを使用している薬剤になります。
ジアミンが使われていないノンジアミンカラーはカラートリートメントだけ?
9割がジアミン入りの薬剤で残りの1割がジアミンを使用していない白髪染めと言うことになります。
ジアミンが使用されていないカラー剤のことをひとまとめにして『ノンジアミンカラー 』と呼んでいます。
ジアミンアレルギーを発症されている方や通常のカラー剤の刺激に弱い方などは、このノンジアミンカラー を上手く使いこなすことで染めることができます。
既にノンジアミンカラー を使用したことがある方は何らかの不満を持っているかもしれません。
- 白髪が染まらなかった
- 黒髪を明るくできなかった
お店にご来店いただくお客様の大半の方はこのどちらかにお悩みでご相談を頂きます。
もし、このように悩まれている場合は使用しているノンジアミンカラー の種類とお客様のご要望がマッチしていないことが原因です。
イメージしている仕上がりに近いノンジアミンカラー を選択することで理想の仕上がりを作り出すことができます。
カラートリートメントの他にもあるノンジアミンカラー 5つの種類と特徴
白髪染めができるノンジアミンカラーは大きく分けると5つの種類に分類されます。
- 塩基性カラー
- ヘアマニキュア
- 酸化染料
- 脱色剤
- ヘナ
それぞれの特性はこちらを見ていただければ一目でわかると思います。
では、詳しく解説をしていきます。
塩基性カラー(カラートリートメント)
トリートメントカラーとしての呼び名の方が聞き馴染みがいいかもしれません。
塩基性カラーはアルカリ性で髪の毛の表面に吸着することで白髪を染めていきます。
トリートメントカラーを使用している方の中には染まらないと認識されている方も多いですが、このアルカリ性というのがポイントです。
髪の根元部分は弱酸性のため、そのまま塗っても染まりません。
染めるためには髪をアルカリ性に傾けるか、トリートメントカラーを・・・(薬事法)
お店で使用するトリートメントカラーは白髪も染めることができます。
ただし、明るくすることはできないので明るい仕上がりをご希望の方は他のノンジアミンカラーと組み合わせて使用する必要があります。
ヘアマニキュア
塩基性カラーととてもよく似た染まり方をします。
違う点はヘアマニキュアは酸性で髪の毛の表面に吸着することで白髪を染めていきます。
根元部分は弱酸性のため、そのまま塗れば染まります。
デメリットは地肌が染まってしまうことから頭皮から離して塗らなければいけません。
また、単体での使用の場合明るくすることはできません。
酸化染料
1剤と2剤をミックスするタイプの白髪染めです。
使用感は通常の白髪染めとほぼ同じですが、とにかく色素が薄いです。
明るくしながら白髪を染めることはできますが、塩基性カラーと併用して白髪部分にも濃く染まるように設定して使用することが多いです。
またジアミンは使用していませんが、その他の成分は通常の白髪染めとほぼ同じ構成をしています。
そのため刺激を感じやすい方は注意が必要です。
脱色剤
脱色剤はブリーチや脱染剤も含まれますが、今回はこれらは省きます。
ここではライトナーを紹介していきます。
ライトナーは通常のカラー剤からジアミンのみを取り除いたものです。
わかりやすく言えば、色がない無色のカラー剤です。
知らない方も多いですが、ライトナーもジアミンが使用されていないカラー剤の1つです。
ただ、白髪を染める効果はなく明るくすることだけができる補助的な位置付けとなります。
塩基性カラーやヘアマニキュアなどど組み合わせて使用します。
酸化染料と同様に明るくするために刺激性のある成分も配合されているので、注意して使用してください。
ヘナ
植物性の天然染料を用いた白髪染めです。
色は限られてしまいますが、安全に白髪を染めることができます。
ただし、中にはジアミン染料を混ぜ合わせているヘナというものも存在するので気をつけましょう。
白髪をしっかりと染められる、黒く染まると謳っているヘナはジアミン染料が配合されている確率が高いので1度確認をしてから使用をしてください。
カラートリートメントをはじめとしたノンジアミンカラー と通常のカラーの決定的な違い
1つの薬剤で完結するかしないかという点が1番の大きな違いです。
通常のカラーの場合は決められたものを塗れば綺麗に仕上がりますが、ノンジアミンカラーの場合はそうはいきません。
1つ1つできることとできないことが明確なので、ノンジアミンカラー同士をうまく組み合わせて使用する必要があります。
単体では話にならないレベルです。
組み合わせて使用することで初めて通常のカラーに近い仕上がりを作ることができるので、そこは必須だと思います。
明るくしかできませんよ、暗く染めることしかできませんよとお店で言われた方はノンジアミンカラーを単品でしか扱っていないお店なのかもしれません。
ジアミンアレルギーでも使える5つの薬剤 まとめ
今回ご紹介したようにジアミンを使用していない白髪染めはたくさんあります。
まだまだ知られていない薬剤も多いですが、これからの時代は必ず求められるカテゴリーのカラー剤だと思います。
ジアミンアレルギーに悩む方はもちろんですが、その前段階で予防をしたい方や肌に負担をかけたくない方もノンジアミンカラーを使用することで効果を得られると思います。